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院長コラム:キズの治し方(2)

キズの治し方(2)

先月からキズの治し方について説明してきました。
キズは消毒するものではないというところが非常にインパクトがあります。しかし絶対に消毒しないというわけではありません。キズの状態を十分観察し、消毒は行わず水道水にてよく洗浄することが大変重要だということが一番お伝えしたいところです。

院長コラム:キズの治し方(2)

ではここで実際に治療しました患者さんのケースをお見せいたします。
(症例) 78歳女性 9月12日午後7時すぎ散歩中に、後ろから小学生が乗った自転車がぶつかり、前のめりに転倒し受傷する。

院長コラム:キズの治し方(2)

治療方法・治療経過

  1. キズを水道水で十分洗浄します。その際、キズの中に入り込んだ小さな砂や石などがないように観察し、洗浄します。
  2. キズをふいて、キズの上に右側に呈示しています被覆材でキズを覆います。
  3. その上から右側に呈示しています透明なフィルムをあてて終了です。
院長コラム:キズの治し方(2)

この患者さんの場合には受傷した日から2日あまりでキズの表面に表皮が形成され、満足のいく程度にキズが治っています。この後はキズにリンデロンVG軟膏を塗布して、しばらく日焼けに気をつけるだけで、それ以外の特別な治療は不要です。

このような治療法は家庭で経験する多くのキズの手当てに対して有効な方法です。従来のように「キズは消毒してガーゼをあてて、ぬらさないようにするといった方法」より有効な方法だと思われます。ドラッグストア・薬局などでも、このような治療法を行うための材料が徐々に充実してきていますので、行かれることがありましたら一度探してみて下さい。