池田脳神経外科TOP > 院長コラム:脳出血について(2)

院長コラム:脳出血について(2)

脳出血について(2)

脳出血の原因の多くは高血圧です。高血圧によって脳の血管が動脈硬化性変化をおこし、何らかの拍子に出血したり、下の図のように動脈瘤のように血管が膨らみ、それが破裂して出血することによっておこると言われています。

出血する血管は脳の大きな血管ではなく、下の図のように大きな血管から枝分かれした0.2-0.3mm程度の穿通枝と言われる髪の毛程度の細い血管から出血すると言われています。

院長コラム:脳出血について(2)

脳梗塞では、頻度は大変少ないのですが一過性脳虚血発作という前兆発作がおこることがありますが、脳出血では前兆発作はありません。多くは元々高血圧の既往歴があり、突然症状が出現します。実際の症状は出血する部位によって異なりますが、意識をなくしたり、手足の麻痺をきたしたり、手足の感覚がおかしくなったり、言葉がうまく話せなかったり理解できなかったり、めまいがあり頻回に嘔吐したりすることがあります。

私が以前いました病院の3年間の脳出血患者さんの統計ですが、3年間に145人の脳出血患者さんが入院されました。内訳ですが男性87人、女性58人と男女比は6:4と男性の頻度が多く、年齢としては、右のグラフのように40歳代から90歳代までの患者さんがいらっしゃって、その中でも70歳代の患者さんが最も多い結果でした。

院長コラム:脳出血について(2)